飘泊的太阳

动画简介

昭和29年4月12日(原作では昭和28年8月2日)。同じ病院で二人の赤ちゃんが生まれる。一人は大財閥の令嬢、もう一人は下町の貧しい屋台のおでん屋(原作ではラーメン屋)の家の娘だった。だが、ひねくれた看護婦の野原道子は、金持ちの恋人が出世のために道子を捨てて別の女性と結婚した怨み(原作では家への仕送りのため貧しい生活を強いられ、同僚から馬鹿にされていた怨み)から二人をすり替えてしまう。

成長した令嬢、香田美紀は貧しい峰のぞみをいじめるが、二人は歌手になりたいという同じ夢を抱いていた。実は美紀は、のぞみの歌手としての才能に嫉妬していたのである(原作では、美紀が友人たちと一緒にいた喫茶店に偶然入店した歌手を見て、「私はあの人よりうまく歌える」と豪語し、歌手を志願する)。

美紀が親の財力によって難なく芸能界デビューを果たしたのに対して、のぞみは「流し」(当時、カラオケは発明されておらず、酒場でギター伴奏をしたり、お客のリクエストで歌う商売があった)の歌手として下積み生活を続けることになる。

やがて道子の弟・純の紹介でDMプロに入社し、ドサ回りを経た後、美紀の付人としての苦しい下積みの中で、レッスンを休んでまでへとへとになるまで仕事をし続ける美紀を見たのぞみは「これで本物の歌が歌えるのか?」と疑問を抱き、デビュー寸前で江川いさお(原作では江川いさを)のもとを離れ、「本物の歌とは何か」を求め、日本中を放浪する旅に出た。

素直な性格で誰にも優しいのぞみの行動は、旅先で出会った人々に強烈な印象を与えることになる。時々披露される自作の「心のうた」とともに……。

その後、のぞみが芸能界から去り、一安心していた美紀は、奇妙な噂を聞くことになる。ラジオの深夜番組に「心のうた」のリクエストが殺到しているというのである。この噂は芸能関係者の間で「名前も知らない謎の歌手」「幻の心の歌」として、あっというまにひろがった。

相変わらず地方を旅していたのぞみは、音楽祭に参加するというあるバンドグループと知り合った。このバンドと一緒に参加することになったのぞみは音楽祭という思いがけない大舞台で「心の歌」を熱唱することになる。会場は大感動の渦に包まれた。

大財閥令嬢としての幸せを奪い、さまざまな試練を見ることを生きがいにしていた道子にとって、のぞみが芸能界に衝撃的デビューを飾ったことは最悪の展開であった。

追い詰められた道子は最後の行動に出るのであった。

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